
命山とは?静岡県袋井市にある津波避難の人口高台
台風によって高潮が発生した際や、地震によって津波が発生した際などに浸水が予測されるエリアの住民は避難をする必要があります。 台風などのように事前に危険がある程度予測される時には事前に危険なエリアに住んでいる住民を避難させることができるかもしれませんが、地震による津波のような突然発生する災害については、事前に避難をする時間があまりありません。 避難場所や高台が近くにあれば良いですが、近くにない場合には波避難タワーや人口高台を建設することで、住民を一時的にそこに避難させることができます。そんな人口高台として有名なものに静岡県袋井市の「命山」があります。 今回はそんな命山について、そもそも命山とは何か、命山と津波避難タワーとの違いは何か、などについて書いて行こうと思います。
命山とは何か
そもそも命山とは何かについてひとことで言うと、津波などの水害から避けるために静岡県袋井市に作られた人口高台のことです。 このエリアはもともと入り江が深く入り込んでいたので、台風の通過と高潮が重なると水害で多くの犠牲者が出ていました。そこで過去の災害から江戸時代には住民が塚を作り、「中新田命山」と「大野命山」と飛ばれました。 このエリアで津波、高潮、洪水などの水害が発生した際にはこの高台に住民がここに避難をしていたという歴史的な経緯があります。
命山と津波避難タワーとの違い
津波などの水害による浸水が想定されるエリアでは住民が避難するための避難場所が必要になりますが、近くに避難できるような高台がない場合には、避難するために津波避難タワーが建設されることがあります。 津波避難タワーはタワー状の構造になっていて津波などから避難するために特別に作られた構造物ですが、目的としては命山と同じになります。 命山と津波避難タワーとの違いは、命山が半永久的に使用することができて普段は公園などとしても活用することができるのに対して、津波避難タワーは50年ほどで耐用年数を迎えて老朽化してしまいます。
参考サイト▪︎袋井市「平成の命山」