阪神淡路大震災の神戸市と東日本大震災の仙台市での耐震性を比べる

2018.06.29

日本は過去にいくつもの大きな地震を経験してきました。その中でも阪神淡路大震災と東日本大震災はその被害の大きさからも歴史的に見てもなかなか無い規模の大地震でした。日本の防災は過去の災害から教訓を学んで、その教訓からの対策を災害対策基本法の改正に盛り込んで、それが防災基本計画や地域防災計画に反映されることで改善を繰り返してきました。
阪神淡路大震災の際には、神戸市で主要な建物が倒壊したために建物の耐震化が重要であるということを教訓として学びましたので、東日本大震災の仙台市ではそれが反映されていました。今回はそんな建物の耐震性について、阪神淡路大震災の神戸市と東日本大震災の仙台市を比べて見ていこうと思います。

阪神淡路大震災と東日本大震災の比較①:市役所の耐震性

阪神淡路大震災の際には、神戸市役所旧庁舎は神戸市水道局が入っていた6階部分が潰れてしまい、市役所が一部機能を失ってしまいました。
一方で、東日本大震災の際には、仙台市役所本庁舎は安全確認のために職員が一時退避したものの1時間程度で安全確認が終わり、職員は職場に戻り執務をすることができました。

もともと仙台市役所は1965年に建築され、1981年の耐震基準改正前の建築基準で建てられました。しかし、1996年に耐震診断を行って補強が必要と判断し、2007年〜2008年にかけて補強工事を行いました。
この耐震診断および耐震への補強工事が2011年の東日本大震災の際に災害対応の拠点となるべき市役所が維持できた理由であると言えます。

参照記事
広域緊急援助隊とは?その組織構成と過去の災害対応実績について

阪神淡路大震災と東日本大震災の比較②:学校の耐震性

学校の耐震性についても仙台市は2008年4月の耐震改修促進計画に基づいて、市立小学校の耐震改修を行なっていました。
そのために2010年4月の段階で99.6%の学校が耐震改修済みであり、東日本大震災の際に仙台市内の学校で地震により構造的に破損したものは皆無であったと言われています。

阪神淡路大震災と東日本大震災の比較③:消防署の耐震性

消防署の耐震性についても、仙台市では対策が取られていました。仙台市消防局は1999年に仙台市営繕耐震改修目標をかかげ、2008年には仙台市耐震改修促進計画に基づいて、消防署の耐震診断及び改修を実施していました。
そのために東日本大震災の際には、仙台市の消防庁で構造的な被害は皆無であり、災害対応を行う上での機能を維持し続けることができました。
以上、建物の耐震性について、阪神淡路大震災の神戸市と東日本大震災の仙台市を比べて見てきました。
仙台市では阪神淡路大震災の教訓を踏まえて、事前に建物の耐震化を進めており、その耐震化の促進によって、被害を軽減させることができていたと言えます。
日本は災害大国であり、今後も災害による被害を少しでも減らすために過去の災害からの教訓をもとに防災対策を行っていく必要があります。

参照記事
阪神・淡路大震災の復興計画と都市計画について

参考サイト▪︎神戸市「阪神・淡路大震災の記録」