行政や企業の防災担当者のためのウェブメディア | 防災テック

国土交通省の首都直下地震対策計画について

当サイトでは誤った情報を記載しないように細心の注意を払っておりますが、仮に記載内容について誤りなどございましたらこちらからご指摘ください。なお、利用者は当サイトより得た情報を、利用者ご自身の判断と責任において利用していただくものとします。当サイトに含まれる情報およびデータなどに基づいて当サイトの利用者または第三者が被ったいかなる損害についても、当社は一切責任を負いませんのでご注意ください。

日本では今後発生が予測される大きな災害として、首都直下地震と南海トラフ地震があります。どちらも仮に発生すると甚大な被害をもたらすことが予測されており、これらの災害には国をあげて防災対策を行っています。

この中でも首都直下地震は日本の経済、政治、文化などすべてが集まっている首都東京が被災するために、各機関によって事前に防災対策が練られています。

首都直下地震への対策として国土交通省は「首都直下地震対策計画」を作成しており、対策を行っています。

今回はそんな首都直下地震対策計画について、そもそも国土交通省の首都直下地震対策計画とは何か、首都直下地震対策計画の内容、などについて書いて行こうと思います。

国土交通省の首都直下地震対策計画とは何か

そもそも国土交通省の首都直下地震対策計画とは何かをひとことで言うと、首都直下地震に備えて国土交通省が作成して実行している防災計画になります。

国土交通省は「国土交通省南海トラフ巨大地震・首都直下地震対策本部」及び「対策計画策定ワーキンググループ」を設置しており、「首都直下地震対策計画」を策定しています。

特に首都直下地震で大きな被害を受けることが想定されている東京ではオリンピックが開催されるので、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を一つの目標として防災体制の整備に取り組んでいます。

国土交通省では首都直下地震対策計画を作成するに当たって、下記の7つのテーマを中心に取り組みを行っています。

首都直下地震対策計画テーマ①:地震や津波から首都圏に暮らす多くの命を守る。

首都直下地震では東京都の都心部を中心に、家屋等約18万棟が全壊し、特に環状6号線~8号線の間など木造住宅密集市街地を中心に、大規模な火災延焼で最大約41万棟が焼失することが予測されています。

そのために広範囲に存在する木造住宅密集市街地のうち「地震時等に著しく危険な密集市街地」における対策を進めています。

首都直下地震対策計画テーマ②:過密な都市空間における安全を確保する。

首都圏の鉄道利用者は、地震発生時最大で約180万人。羽田空港は滑走路閉鎖で約45機が着陸不能になり、道路施設の損傷、放置車両等による幹線道路の深刻な渋滞等が発生し、緊急車両の移動が阻害され被害が拡大する可能性もあります。

首都直下地震で強い揺れが想定される地域において、利用者が多い等一定の要件を満たす鉄道施設については、耐震対策を推進しています。

参照記事
首都直下地震の被害想定と応急対策に関する計画について

首都直下地震対策計画テーマ③:膨大な数の被災者・避難者の安全・安心を支える。

避難者は発災2週間後に最大720万人。膨大な需要に対し、食糧不足は最大で3400万食になると予測されています。そのために総合力を活かした災害支援物資輸送を実施する必要があり、基幹的広域防災拠点、羽田空港、荒川等を活用した災害支援物資輸送計画を策定しています。

首都直下地震対策計画テーマ④:地震後の二次災害や複合災害にも備える。

首都直下地震では海抜ゼロメートル地帯において排水機場の機能不全等で浸水被害が発生したり、住宅密集地区で土砂崩落が発生したり、余震や地震後の降雨により被害が甚大化したりする可能性があります。

そのために、江東デルタを対象とした河川堤防等の緊急復旧計画や排水計画を策定し、土砂災害の拡大に対し、災害リスク評価に基づいた重点的な緊急点検・応急対策の実施体制を強化しています。

首都直下地震対策計画テーマ⑤:我が国の首都中枢機能の麻痺を防ぐ。

首都直下地震では、首都高速道路が通行不能、 非耐震岸壁が港湾機能を失う可能性があります。そのために、災害時にネットワーク全体で緊急輸送道路として機能することが期待される首都圏3環状道路の整備を推進しています。


(首都直下地震対策計画:国土交通省HPより引用)

参照記事
首都圏における大規模水害の被害想定とその対策について

首都直下地震対策計画テーマ⑥:首都中枢機能の被害はあらゆる手段で迅速に回復させる。

首都直下地震では、復旧工事の集中・輻輳が発生して、工程調整や資機材や施工ヤード不足、地権者との調整などにより工期が大幅遅延する可能性があり、1日のべ4,000万人の輸送を担う鉄道の運行停止が長期化し、首都圏の企業活動が停滞することが想定されています。

そのために、関係機関とインフラ緊急復旧に係る訓練及び協定の締結を推進しています。

首都直下地震対策計画テーマ⑦:長期的な視点に立ち、時代に即した首都圏の復興を目指す。

首都直下地震によって早期復旧に重点が置かれすぎると、長期的なインフラ整備や将来的な災害の備えに影響が生じ、各施設管理者や自治体 等による復興計画の策定が遅れ、首都圏全体の復興に影響が生じる可能性があります。

そのために、あらかじめ国土やインフラの今後の方向性を明確に示し、事前の防災まちづくり計画等の作成支援などを行っています。

以上、首都直下地震対策計画について、そもそも国土交通省の首都直下地震対策計画とは何か、首都直下地震対策計画の内容、などについて見てきました。

首都直下地震は日本の中枢機能のある東京を直撃する地震であり、事前に防災対策をとっておくことで被害をできるだけ少なくすることが必要になります。

参照記事
首都直下地震に備えて行われている主な防災対策について
もっと詳しく知る(参考サイト)
防災テックは防災について勉強していく中で個人的に学んだことを他の人にも共有したいという思いで運営しております。そのため記事の記載に間違いなどがある可能性がございます。より詳細かつ正確な内容については上記リンク先で内容をご確認ください。