中部圏・近畿圏の内陸地震における課題とその対応策

2018.07.23

日本は地震大国であり、毎年のように各地で大きな地震が発生して被害が発生しています。中部圏や近畿圏では今後南海トラフ地震によって大きな被害を受ける可能性があると言われています。しかし中部圏や近畿圏においては南海トラフ地震だけではなく、これらの地域の内陸直下で地震が発生する可能性もあり、その防災対策についても同様に事前に行なっておくことが重要になります。
今回はそんな中部圏・近畿圏の内陸地震における課題とその対応策について、中央防災会議が公表している「中部圏・近畿圏の内陸地震に関する報告」を参考にしながら書いていこうと思います。

木造住宅密集市街地の防災対策

中部圏・近畿圏の内陸地震における課題とその対応策として、まず木造住宅密集市街地の防災対策があげられます。特に大阪府の一部エリアには木造住宅密集市街地の集積が高い場所が多く存在しています。
この防災対策を行うためには、市街地の再開発、土地区画整理事業の面的整理、避難地・延焼遮断帯の整備の推進などが考えられます。

文化遺産の被害軽減

中部圏・近畿圏の内陸地震における課題とその対応策として、次に文化遺産の被害軽減があげられます。京都や奈良などには文化遺産が多く存在しています。
この防災対策を行うためには、所有者・管理者による建造物の倒壊防止、美術品などの転倒・転落防止や、周辺地域の不燃化と消防体制の強化などがあげられます。

地下街・高層ビル・ターミナル駅の安全確保

地下街・高層ビル・ターミナル駅などでは大量の住民が活動を行っています。これらの地域における防災対策を行うためには、出火防止対策、エレベータの安全対策、管理主体間の連携による避難誘導体制の整備などが必要になります。

ゼロメートル地帯の安全確保

中部圏・近畿圏には広大なゼロメートル地帯が存在しています。ゼロメートル地帯では水害などが発生しやすいために防災対策を行う必要があります。
具体的には、海岸や河川の堤防などの耐震強化、水防体制、避難誘導体制の強化などがあげられます。

参照記事
海抜ゼロメートル地帯とは?日本の三大湾と水害対策

石油コンビナート地域の安全確保

中部圏・近畿圏には大阪湾や伊勢湾に密集する大規模な石油コンビナート地域が存在しています。
これらの地域における防災対策を行うためには、石油コンビナート等災害防止法に基づく対策を行うと同時に、揺れや液状化による被害軽減対策を行う必要があります。

孤立危険性の高い集落への対応

中部圏・近畿圏の中間山間部などには、孤立危険性の高い集落が多数存在しています。これらの地域における防災対策を行うために、通信および交通アクセスを災害時にも確保するための対策を行い、備蓄・物資供給体制の整備を行う必要があります。
以上、中部圏・近畿圏の内陸地震における課題とその対応策について見てきました。中部圏や近畿圏では今後南海トラフ地震によって大きな被害を受ける可能性があると言われていますが、南海トラフ地震だけではなく、これらの地域の内陸直下地震などに対しても対策を行う必要があると言えます。

参照記事
孤立集落とは?災害に取り残された住民を助けるための対策

参考サイト▪︎内閣府「中部圏・近畿圏の内陸地震に関する報告」