災害時の廃材をリサイクルして家具を作るプロジェクトが話題に

災害時にはたくさんの廃材が発生しますが、その廃材を有効に活用するためのプロジェクトがアメリカでは行われています。

災害が発生すると被災地を支援するためにボランティア団体や民間団体などによって数多くの支援プロジェクトが立ち上がります。東日本大震災が発生した際にも日本全国で東北を支援するために様々なプロジェクトが立ち上がりました。
このような活動は何も日本に限った話ではなく、海外でも被災した地域を支援するための活動が行われております。2005年にアメリカをハリケーンカトリーナが襲った際には死者数が2,000人近くまでいき、過去のアメリカで発生した災害の中でも悲惨なものでしたが、その際にも被災した人々を支援するために数多くのプロジェクトが立ち上がりました。その中の一つに“災害時の廃材を活用して家具を作るプロジェクト”があり話題になりました。

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ハリケーンカトリーナが発生した際には洪水によって多くの家が流され、大量の木材廃材が発生しました。このプロジェクトではそう言った廃材を活用して、使える廃材をリサイクルして家具を再度作るというものでした。
家具を作るとなると当然人手が必要になりますが、被災して家と仕事を失った地域住民が集まって、家具職人から家具の作り方についての講習を受けて、被災した住民が自ら家具を作るというのが特徴です。
このように廃材から家具を作るこのプロジェクトは、被災した住民に雇用を創出し、さらに被災した住民が自宅を再建するための資料や資材を入手するための場所となりました。

被災して家が洪水で流されてしまった被災者は、意図せず思い出の詰まった自分の家を無くすことになることもあります。次の生活を続けていくために、新たに自分の家を建てて、新たに家具を購入して進んでいくしかないのですが、その際に、自分たちが昔住んでいた町の廃材から作った椅子や机などといった家具があれば、もしかしたら過去の思い出を保つことができるのかもしれません。
当然日本とアメリカでは事情が異なるので、日本で同様のプロジェクトをそのまま行うことは難しいかもしれません。しかし、もしかしたらこのプロジェクトを含めた海外の復興に関する取り組み事例から日本が学べることも数多くあるかもしれません。

参照記事
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参考サイト▪︎BaSiC Initiative