浄化槽台帳システムの災害復旧への活用について

2018.05.23

災害から復旧するためには、生活のあらゆる基盤を元に戻さなければなりませんが、その中の一つに浄化槽の復旧があります。災害時において水道の機能が壊れてしまうことがありますが、使った後の汚れた水を適切に処理する上で浄化槽は重要な役割を持っています。
そんな浄化槽を災害時に復旧するにあたって「浄化槽台帳システム」が注目されており、環境省においてもその基盤の強化を図っています。今回はそんな浄化槽台帳システムの災害復旧への活用について簡単に書いて行こうと思います。

そもそも浄化槽とは何か

そもそも浄化槽とは何かあまり知らない人も多いかと思います。浄化槽とはひとことで言うと、生活の中で発生する汚れた水を、きれいな水にして川などに流すための装置のことです。
私たちは生活をして行く上で、トイレ、洗濯、お風呂、炊事など生活排水を大量に排出しています。これらの汚れた水はそのまま排出すると環境悪化につながり不衛生でもあるので、綺麗に処理してから川に放流する必要があります。

下水道の設備が整備されている地域では問題がないのですが、まだ下水道が整備されていない地域も多く、その地域では汚れた水を処理するために浄化槽の設置が法律で義務付けられています。
このように浄化槽とは生活で使用した汚れた水を綺麗に処理する設備になります。

参照記事
被災者台帳とは?被災者支援を効率的に行うためのシステム

浄化槽台帳システムの災害復旧への活用

この浄化槽ですが、ほとんどの市町村において浄化槽情報がデータベース化されておらず、情報の入力・更新に手間がかかり、また、情報の活用が困難であると言う問題を抱えています。
これは平常時においても問題ですが、災害時においても問題になることがあります。災害によって浄化槽が壊れてしまった場合には、環境への悪影響や衛生面からもすぐに浄化槽の修理を行う必要があります。
しかし、既存の浄化槽の管理体制では設置情報がデータベース化されていないので、そもそも浄化槽が壊れた可能性があり、復旧すれば良いのかを迅速に判断することができません。

これらの問題を解決するために検討が進んでいるのが浄化槽台帳システムです。浄化槽台帳システムによって浄化槽の管理基盤の強化を行うことができます。
浄化槽台帳システムを災害に活用する具体的な例としては、災害が発生したら、まず災害情報を収集し、ハザードマップをレイヤとして被災の可能性のある浄化槽を抽出、次に災害協定を結んだ関係事業者に調査を依頼し、調査結果を浄化槽情報として追加・更新することができます。
こうすることで災害時においても迅速な対応をすることができると言うメリットがあります。このほかにもGIS化による災害対応力強化に関する調査も進められており、浄化槽の災害時の対応は少しずつ前進しつつあります。
以上、簡単ではありますが浄化槽台帳システムの災害復旧への活用について見てきました。災害からの復旧ではあらゆる項目を考慮する必要がありますが、浄化槽もその中の考慮すべき重要な項目の一つになります。

参照記事
下水道総合地震対策事業と下水道浸水被害軽減総合事業について

参考サイト▪︎環境庁「浄化槽台帳システムの整備導入マニュアル」