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被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできること

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災害が発生すると人的にも経済的にも被害を受けますが、精神的にも被災者は大きな被害を受けることがあります。

家族が災害に巻き込まれたり、自分が今まで住んでいた街が倒壊してしまったりすることは、気持ちの面で大きな負担になります。

今回はそんな被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできることについて、被災者の精神的なストレスはどのように分類されるのか、都道府県が被災者の心のケアでできること、避難所や仮設住宅で被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできることなどについて、内閣府が公表している「被災者のこころのケア都道府県ガイドライン」を参考にしながら書いていこうと思います。

被災者の精神的なストレスはどのように分類されるのか

被災者は誰しも災害によって精神的なストレスを受けますが、そのストレスの大きさはその人の特性や受けた災害の大きさなどによって変わってきます。

具体的に、災害時における被災者のこころのケアレベルは、その特性によって大きく「一般の被災者レベル」「見守り必要レベル」「疾患レベル」の3つに分類されます。

被災者のこころのケア:一般の被災者レベル

まず一般の被災者レベルですが、この被災者への対応方法としては、一般住民、ボランティア、学校など地域コミュニティレベルで対応していくことが重要です。

地域コミュニティを維持・再構築して、コミュニティの力を活用してできるだけ多くの被災者がお互いにつながっているという実感を得られるようにする必要があります。

そのためには被災者が自発的に集まりホッとできる居心地の良い場所が有効であり、喫茶スペースや足湯を設けたりして、被災者が自然にコミュニティに参加しやすい状況を作り出すことも重要です。

被災者のこころのケア:見守り必要レベル

次に見守り必要レベルですが、悲観が強く引きこもりなどの問題を抱えている被災者が対象になります。保健師、精神保険福祉士、臨場心理士などが対応を行います。

被災者に対する傾聴、アドバイスなどのこころのケアを行なっていく必要があります。

被災者のこころのケア:疾患レベル

最後に疾患レベルですが、発災により医療ケアが必要と判断された被災者や発災前から精神疾患を持つ患者への処方・投薬などの精神科医療ケアが必要になります。

必要に応じて入院治療なども必要になりますが、被災地で精神科病院の機能が喪失している場合は、遠隔地への入院手配なども行うことが求められます。

疾患レベルの被災者には、精神科医が含まれているこころのケアチームや、被災地の精神科医療機関によるケアが想定されます。

参照記事
被災者が精神的に感じるストレスとその対応方法について

都道府県が被災者の心のケアでできること

体制およびマニュアルの整備

まず発災前の段階から都道府県においては災害時のこころのケア体制を整備するとともに、マニュアルを作成することが望まれます。また、こころのケアリームを作成して、災害時に被災者のこころのケアに対応できるように、定期的な研修を行うほか、防災訓練などの機会をとらえて、必要な訓練を行うことが望まれます。

支援団体との連携

災害時に被災者のこころのケアを行う支援団体として、国立病院、日本赤十字社、臨床心理会、社会福祉施設などがあります。このうち国立病院系チームは精神科医を含んでいることが多く、疾患レベルまで対応が可能なことが多いです。また、日本赤十字社や臨床心理会から派遣されるチームは看護師や臨床心理士によって構成されており、見守りレベルの対応が可能になります。

都道府県担当部曲と支援団体は発災前に指揮系統について確認しておき、認識の共有を図っておくことが求められています。

こころのケアチームの配置

災害が発生すると保健師、精神保健福祉士、精神科医などが含まれる全国から派遣されたこころのケアチームに対応することが想定されます。

都道府県担当部局ではこころのケアチームの派遣受け入れ機関を発災前から設定しておき、派遣されたこころのケアチームの数や構成を把握します。

市町村のこころのケア担当は現地情報を集約してこころのケアニーズの把握を行うとともに、都道府県担当部局にこころのケアチームの派遣を要請します。

都道府県こころのケア対策会議の立ち上げ

大規模な災害には都道府県の担当部局または精神保険福祉センター内に地元医師会・精神科医療機関などからなるこころのケア対策会議を立ち上げます。

こころのケア対策会議メンバーは、都道府県の担当部局職員、精神保険福祉センター職員、地元医師会、精神科医療機関を中心に設置します。メンバーは発災前から選定しておき、防災訓練時には招集訓練なども行う必要があります。

こころのケア対策会議では、情報収集、方針の決定、被災者からの電話相談を受け付けるためのホットライン開設、広報・宣伝活動などが行われます。

こころのケアチームの派遣

派遣されたこころのケアチームの職種構成を確認し、それぞれが対応可能なケアレベルを明確化し、チームごとの役割分担を設定します。

それぞれのこころのケアチームに対応が必要な被災者を紹介できるように連絡方法についても周知を行うことが重要です。

参照記事
災害派遣精神医療チーム(DPAT)とは?被災者のこころのケア

避難所や仮設住宅で被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできること

災害から復興してく段階における被災者の生活の場所は大きく避難所、仮設住宅、復興公営住宅の3つがあります。それぞれで被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできることは異なってきますが、共通することもあります。

被災者の孤立化を防止して新たなコミュニティを形成し、可能な限り発災前のコミュニティを再現することが重要になります。

避難所編:被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできること

リソースの限られている避難所において被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできることとしては、仮設喫茶・サロン、足湯などが考えられます。

お茶やコーヒーを飲んだり、足湯につかったりすることをきっかけとして、避難者同士がふれあい顔見知りとなることで自然な形でコミュニケーションを育むことができます。

避難者が自然に集まれる場所にゆっくりと座れる椅子を準備し、社交的なスタッフが避難者同士の話の輪を膨らませたりなどするとより効果的になります。

店舗は被災すると営業できない理髪師や美容師について、希望があれば避難所で出張・訪問営業できるように行政が配慮することで、できるだけ災害前からの生活環境を維持することも考えられます。

参照記事
自閉症の人への災害時の対応で気をつけるべきポイント

仮設住宅編:被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできること

仮設住宅で被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできることとして、入居者同士が普段から顔を合わせたり挨拶を交わしたりできるような共用空間を設置することが重要になります。

仮設住宅が大規模となる場合には、地域社会づくりの拠点として集会所や、仮設商店街、喫茶、医療施設、福祉施設などの共用施設を設置します。

復興公営住宅編:被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできること

復興公営住宅で被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできることとして、従前のコミュニティを維持しやすい形で提供することがあげられます。

地縁血縁が濃密な集落が被災地となった場合には、必要に応じて従前居住地の近隣での公営住宅の共有や集団移転などに取り組むことが望まれています。

都心部での災害では、職場と住居の通勤時間の問題もあり、職場と居住があまりに離れていると家族と関われる時間もその分なくなることになり、災害から家族が復興する際の障害になることがあります。

そのために、復興公営住宅は可能な限り職場に近い場所に立地するようにすることが望ましいです。

以上、被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできることについて、被災者の精神的なストレスはどのように分類されるのか、都道府県が被災者の心のケアでできること、避難所や仮設住宅で被災者の精神的なストレスを軽減させるためにできることなどについて見てきました。

災害は被災者に大きな精神的なストレスを与えることがあり、その負担を少しでも軽減させることが被災者支援では求められています。

参照記事
被災者が生活再建するための4つの段階について
もっと詳しく知る(参考サイト)
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