防災・災害対応に関する各種ガイドライン・手引きを一挙ご紹介!

防災対策を行うことは簡単なことではありません。それぞれの自治体がそれぞれの地域防災計画を立てて、そこから防災マニュアルやBCPなどを作成しますが、全てを自分たちで作成するとなると大変です。
防災対策では事前に決めておくべき防災計画やマニュアルがたくさんありますが、それぞれの段階において防災計画やマニュアルを作成するポイントを内閣府や国土交通省などが公表しています。
今回はそんな防災・災害対応に関する各種ガイドラインについて一挙ご紹介していこうと思います。

避難・警報に関するガイドライン

まずはじめは避難・警報に関するガイドラインです。避難・警報はどこの自治体も本当に出して良いのかタイミングで迷うことが多いかと思います。そんな避難・警報の判断する上で下記のガイドラインが参考になります。

避難勧告等に関する作成ガイドライン

災害が発生しそうな段階で避難・警報を判断する基準について、内閣府から「避難勧告等に関する作成ガイドライン」が公表されています。これは避難・勧告に関する基本的な考え方が学べるガイドラインですのでこれから避難や勧告について見直しをしたい、勉強し直したいという場合には参考にしていください。

避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針

災害から避難を行うにあたって、高齢者、妊婦、外国人などの要支援者をどう避難させるのか考えることは重要です。この問題を考えるにあたって内閣府が公表している「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針」が参考になります。

土砂災害警戒避難ガイドライン

災害からの適切な避難方法は災害の種類によって異なってきます。国土交通省が公表している「土砂災害警戒避難ガイドライン」では、数ある災害の中でも土砂災害からの避難に特化して記載されています。土砂災害からの避難を考えるにあたって参考になるでしょう。

噴火時等の避難計画の手引き

土砂災害警戒避難ガイドラインは土砂災害からの避難に関する情報でしたが、内閣府では火山噴火からの避難に関する手引きとして「噴火時等の避難計画の手引き」を公表しています。火山噴火に関する避難について考える際に参考になります。

避難場所に関するガイドライン

指定緊急避難場所の指定に関する手引き

災害時に住民を避難させるための場所として避難場所があります。当たり前ですが避難場所は住民が避難して逃げてくる場所なので、災害から身を守れて安全な場所である必要があります。そんな避難場所を事前に指定する際に参考になるガイドラインとして内閣府から「指定緊急避難場所の指定に関する手引き」が公表されています。指定緊急避難場所を考える際に参考になります。

避難所に関するガイドライン

災害が発生して避難所を開設することになると、たくさんの住民が設備のままならない避難所で生活することになります。避難所での生活は被災者にとって苦しいものであり、避難所を運営する人にはスキルが求められます。そんな避難所の運営をする際に参考になるガイドラインが下記のものになります。

避難所運営ガイドライン

避難所の運営に関する基本的なガイドラインとして内閣府が公表している「避難所運営ガイドライン」があります。避難所を運営していくと多くの問題が発生しますが、その際にこのガイドラインが参考になります。

避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン

避難所を運営していく中で特に問題になることとして、トイレの管理があります。上下水道のインフラが壊れた状態では普通にトレイを使うことができないのですが、それゆえにトイレが汚くなり、そこから感染症などの病気になってしまうことがあります。
この問題を解決するために内閣府では「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」を公表しています。避難所のトイレの管理で迷ったらこのガイドラインが参考になります。

福祉避難所の確保・運営ガイドライン

避難所を運営していく上での問題として、高齢者、障害者、妊婦などの要配慮者をどう扱うのかということがあります。避難所はどうしても住環境が悪くなってしまいますが、要配慮者に特段の配慮をすることなく避難所に入れてしまうと、二次災害が発生することがあります。
この問題を解決するにあたっては内閣府が公表している「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」が参考になります。要配慮者と避難所の関係で迷った際に参考になります。

ハザードマップのガイドライン

ハザードマップとはその地域で災害が発生した際に危険になる可能性があるエリアを地図上に落とし込んだものですが、どうやって作成すれば良いのか分からないな点も多いかと思います。その際には下記に示したハザードマップのガイドラインが参考になります。

洪水ハザードマップ作成の手引き

ハザードマップが災害毎に作成する必要がありますが、その中でも洪水の災害を取り扱っているのが
、国土交通省が公表している「洪水ハザードマップ作成の手引き」です。洪水ハザードマップの作成や見直しをする際に参考になります。

津波・高潮ハザードマップマニュアル

災害の中でも津波や高潮などの水害に関するハザードマップに関して取り扱っているのが、内閣府等で公表されている「津波・高潮ハザードマップマニュアル」です。津波や高潮などのハザードマップを作成する際には参考になります。

火山防災マップ作成指針

災害の中でも火山活動に関するハザードマップを取り扱っているのが内閣府などで公表されている「火山防災マップ作成指針」です。火山活動に関するハザードマップを作成する際には参考にすると良いでしょう。

地区防災計画に関するガイドライン

地区防災計画ガイドライン

東日本大震災以降では共助の活動がより重要視されるようになり、その中で地域コミュニティレベルでボトムアップで防災計画を作成する意識が高まり、地区防災計画が策定されはじめました。ただし地区防災計画は地域コミュニティが中心になって作成するために、なかなか作成するのが難しいという一面もあります。
そのために内閣府では「地区防災計画ガイドライン」を作成しており、地区防災計画を作成する際に参考になる情報が書かれています。

業務継続計画(BCP)に関するガイドライン

業務継続計画(BCP)に関しても地方自治体でしっかりと体制を整えることが推奨されていますが、体制を整えるにあたって参考になるガイドラインが下記のようにあります。

大規模災害発生時における地方公共団体の業務継続の手引き

地方公共団体が業務継続計画(BCP)を考えるにあたってまず参考になるのが内閣府の公表している「大規模災害発生時における地方公共団体の業務継続の手引き」です。自治体では災害じには通常業務以外にも大量の業務が発生し、それを通常よりも少ない人員で対応する必要があるので、優先業務を事前に選定しておくことが重要になります。

市町村のための業務継続計画作成ガイド

業務継続計画(BCP)を作成することが重要なことをいくら理解していても、いざ業務継続計画(BCP)を作成するとなると、人員や予算が必要になりますが、発生するか分からない災害に対してそこまで予算をさくことができない市町村が大多数だと思います。
そんな市町村向けに、必要最低限の業務継続計画(BCP)を作成するために市町村がするべき6つのことをまとめたのが、内閣府の公表している「市町村のための業務継続計画作成ガイド」です。とりあえず市町村は業務継続計画(BCP)を作成するにあたって最低でも何をしなければならないのかを調べたい時に参考になります。

受援計画に関するガイドライン

地方公共団体のための災害時受援体制に関するガイドライン

地方公共団体が業務継続計画(BCP)を作成している段階で、どうしても自分たちだけでは対応しきれない業務が大量に発生することに気がつきます。その際には被災していない近隣の自治体から応援の人員や物資を受け入れて補うのですが、事前にどのように応援を受け入れるのか受援計画を立てて考えておくことが重要になります。
受援計画はまだ策定率がそこまで高くないのですが、その重要性は過去の災害から確認されており、今後さらなる受援計画の策定率を向上させるために、内閣府では「地方公共団体のための災害時受援体制に関するガイドライン」を公表しています。受援計画に関して学びたいという場合には参考になります。

被災者支援に関するガイドライン

災害が発生した後には、被災した住民の住宅の被害状況を確認したり、被災者台帳を作成したりと、やらなければならないことが大量に発生します。それらのやらなければならない業務について書かれたガイドラインを下記にまとめます。

災害に係る住家の被害認定基準運用指針

災害時には住民の家がどれくらい被害を受けて壊れたのかを迅速に認定していく必要があります。大量の人手と時間がかかる作業ですが、その被害認定の基準について書かれたものを内閣府が「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」で公表しています。

災害に係る住家被害認定業務 実施体制の手引き

災害に係る住家の被害認定基準運用指針で述べたように、災害じには迅速に被災者の被害を受けた住宅の被害状況を認定していく必要があるのですが、その具体的な実施体制に関することについて書かれた手引きを内閣府が「災害に係る住家被害認定業務 実施体制の手引き」で公表しています。
災害時に被災した全ての住民の住宅の被害状況を認定していくのは地味ですが時間のかかる作業です。一方で認定状況によって受けられる援助金の割合も変わってくるので正確さも求められます。

被災者台帳の作成等に関する実務指針

被災者を漏れ無くダブりなく救護するにあたって、被災者台帳は重要です。被災者台帳で住民を管理することで、効果的な災害対応およびその後の復旧・復興を行うことができます。そんな被災者台帳を作成するにあたっての指針を内閣府が「被災者台帳の作成等に関する実務指針」で公表しています。

災害廃棄物対策指針

大規模な災害が発生するとそれに伴って大量の災害廃棄物が発生します。そんな災害廃棄物の対策について書かれた指針を環境省が「災害廃棄物対策指針」で公表しています。災害廃棄物について詳しく知りたい際に参考になります。
以上、防災・災害対応に関する各種ガイドラインについて一挙ご紹介してきました。防災に関する悩みは多くの自治体が抱えており、それらの悩みを解決するための材料を内閣府などはガイドラインや手引きなどの形で公表しています。それらの情報を参考にしながら防災対策を行うことで根拠を持った対応を行うことができます。

参考サイト▪︎内閣府「防災情報のページ」