災害対応におけるSNS活用!Twitterによる情報発信と情報収集
災害対応におけるSNS活用ガイドブック」を公表しています。 今回は災害対応におけるSNS活用ガイドブックをもとに、災害対応のSNS活用とは何か、SNSを活用した災害情報の発信、SNSを活用した災害情報の受信、災害対応でSNSを活用する際の注意点、などについて書いていこうと思います。
災害対応のSNS活用とは何か
災害対応のSNS活用とは何かをひとことで言うとそのままですが、災害時にTwitterやFacebook、InstagramなどのSNSからの情報を活用することです。 今の時代は住民のほとんどがSNSを活用しており、災害があると大量の災害に関する情報がSNS上に流れてきます。災害対応では避難情報などを少しでも早く住民に伝える必要がありますが、SNSで災害情報を投稿して情報発信する自治体も増えています。 災害時における情報発信のツールとしては、Lアラート、防災行政無線、緊急速報メール、HPなど様々な情報伝達手段が利用されていますが、情報の拡散という観点からはSNSも有効なツールになります。 また、災害情報の受信という観点からもSNSは有効であり、災害現場またはその付近からの情報を即時性、臨場感を持って受信することができます。 このように災害時にSNSを活用することは普及しつつあり、すでに半分以上の自治体が災害対応においてなんらかの形でSNSを活用しています。 (災害対応としてのSNS活用状況:内閣官房HPより引用) ただし、現状としては災害時のSNS活用としてはそのほとんどが情報発信手段としての活用であり、被災地の被害状況を確認するためにSNSを活用している自治体はまだ少ないです。SNSを活用した災害情報の発信
SNSを活用した災害情報の発信は最近では割と普及しており、熊本地震の際にも多くの自治体がSNSを通して災害に関する情報を発信していました。 具体的に発信される内容としては、発災直後は注意喚起と避難所の開設情報、発災翌日は道路の警戒情報や停電・断水に関する情報を多数発信していることが多いです。 発災3日目以降は、食料や避難に関する情報や避難所入所における注意点に関する情報が増え、避難所にペットを同伴する際の注意点や避難所の駐車場に関する情報なども発信されて行きます。 SNSではシェアされたりすることによって情報が不特定多数に一気に拡散されるために、災害情報を伝える上では有効なツールとなります。SNSを活用した災害情報の受信
次にSNSを活用した災害情報の受信でが、これはまだ普及が十分に進んでいません。内閣官房では「SNSを活用した情報収集 検索用語集」を公表しているので、これを活用しながら情報収集を行うと良いです。 具体的には「地震 熊本市」(災害名+場所)や「火事 熊本市」(被害名+場所)などといった用語の組み合わせでSNS上から使える被害情報を収集することが有効です。 ただし、実際にSNSから災害情報を収集しようとすると、その大部分はどうでも良い情報であり、肝心な情報はなかなか手にいれることができないという状況になることがあります。 そのような課題を解決するためのツールとしておすすめなのが「DISAANA」と「D-SUMM」です。どちらもTwitterからの災害情報を効率的に抽出するために開発されたものであり、災害情報を直接SNSから収集するよりも効率的です。 「DISAANA」はTwitterなの投稿内容をリアルタイムで分析してエリアを指定することで、該当エリアで発生している災害を自動的に抽出したりすることができます。 「D-SUMM」はDISAANAによって抽出された被害報告を集約してコンパクトに表現することで災害情報を分かりやすくするシステムであり、どちらも実際に使ってみることができるので、興味がある方はぜひ利用して見てください。災害対応でSNSを活用する際の注意点
最後に災害対応でSNSを活用する際の注意点について確認したいと思います。まず大前提としてSNSからの情報収集はあくまで「きっかけとなる情報」を見つけるにすぎないという意識を持つ必要があります。 先ほど紹介した「DISAANA」や「D-SUMM」などを活用することでデマ情報や不要な情報をある程度取り除くことはできるものの、SNSは誰でも情報発信することができるので、情報の正確性は担保されません。 SNSによって収集した情報に、各種センサーや行政職員の目視での確認などを組み合わせることによって、収集情報を補完し合うことでより正確に情報を把握することができます。 以上、災害対応におけるSNS活用ガイドブックをもとに、災害対応のSNS活用とは何か、SNSを活用した災害情報の発信、SNSを活用した災害情報の受信、災害対応でSNSを活用する際の注意点、などについて見てきました。 SNSは災害情報を収集する上で有効なツールの一つであり、今後もその効果的な活用が期待されています。もっと詳しく知る(参考サイト)
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