災害時における外国人観光客への情報連絡について

2018.05.29

日本には毎年多くの外国人観光客が訪れており、2020年に開催が予定されている東京オリンピックでは、さらに多くの訪日外国人旅行者が訪れることが予測されています。
しかし、日本は災害大国である一面もあり、日本を観光中の外国人にとっては、もし仮に観光中に大きな地震が発生したら、言葉も分からない中でどう行動すればいいのか不安な気持ちもあるかと思います。
観光庁ではそんな日本に訪れている外国人観光客向けに災害に関する情報を提供するために多くの施策を行っており、観光しやすい国の実現に務めています。
今回はそんな災害時における外国人観光客への対応について、災害時に地方公共団体が外国人観光客にできること、災害時に観光・宿泊施設が外国人観光客にできること、外国人向け防災アプリ、などについて書いていこうと思います。

災害時に地方公共団体が外国人観光客にできること

地方公共団体が地域防災計画や防災マニュアルを作成する際には、災害時要配慮者について十分に検討をする必要があります。災害時要配慮者というと高齢者や障害者などを想像する人も多いですが、外国人も災害時要配慮者に該当します。
地方公共団体が災害時に外国人について配慮した地域防災計画や防災マニュアルを作成するために、「訪日外国人旅行者の安全確保のための手引き」が環境庁から公表されています。

地方自治体が外国人観光客に対して具体的に配慮すべきこととしては、まず外国人は日本語が理解できず、地震に対する経験も日本人に比べると少ないという特性を理解する必要があります。
次に、過去にそのエリアや似たようなエリアで外国人が被災した事例がないのか、外国語に対応した防災情報ツールをどう提供するのか、外国人が求めるである可能性が高い情報は何でその提供主体はどこなのか、などを検討してく必要があります。

参照記事
日本防災プラットフォームとは?日本の防災技術を海外に輸出する

災害時に観光・宿泊施設が外国人観光客にできること

次に災害時に観光・宿泊施設が外国人観光客にできることですが、この情報についても環境庁から「自然災害発生時の訪日外国人旅行者への初動対応マニュアル策定ガイドライン」が公表されています。
観光施設や宿泊施設などの外国人観光客が多く存在する場所について、日本人旅行者と同じくらいの迅速性と正確性をもって災害に関する情報提供や避難誘導を行うことを目指しています。
観光・宿泊施設において外国人観光客に迅速に災害支援を行うためには、平常時のうちから外国語の対応した災害時の情報伝達ツールを持っておいたり、災害時に外国人観光客が必要とする情報の収集や提供方法について考えておいたりする必要があります。

参照記事
【One Concernインタビュー】シリコンバレーの防災AIベンチャーがついに日本進出

外国人向け防災アプリ

この他にも外国人向けの防災アプリとして「Safety Tips」というものがあります。日本国内における緊急地震速報及び津波警報、気象特別警報、噴火速報を5言語で通知できるアプリであり多くの言語に対応しています。
この他、周囲の状況に照らした避難行動を示した避難フローチャートや周りの人から情報を取るためのコミュニケーションカード、災害時に必要な情報を収集できるリンク集等を提供しているので、外国人が日本で観光したいけど、災害が不安である場合などには有効に活用することができます。

以上、災害時における外国人観光客への対応について、災害時に地方公共団体が外国人観光客にできること、災害時に観光・宿泊施設が外国人観光客にできること、外国人向け防災アプリ、などについて見てきました。
東京オリンピックが迫っていることもあり、外国人観光客に対する防災情報の提供は今まで以上に必要性が向上しています。言葉の通じない外国人に適切な災害情報を提供するには、事前の備えが重要になります。

参照記事
外国人観光客に対する防災活動について!事前対策で安全に行動する

参考サイト▪︎総務省「災害時外国人支援情報コーディネーター制度に関する検討会」