スーパー堤防(高規格堤防)とは?荒川や江戸川の水害を防ぐために

2018.05.31

大雨が降るなどすると河川において堤防が決壊して洪水になることがあります。洪水になると住民が溺死する可能性もありますし、家屋が水に浸かることで経済的にも大きな損失を出します。
このような洪水を防ぐために堤防の整備が重要になってきます。堤防は河川を氾濫させないことを目的として土砂などを盛って作られたものですが、一般的に堤防の整備がしっかりとしていれば洪水になる可能性は低くなります。この堤防にもいくつかの種類があるのですが、より水害に強く、近隣の街を守ることができる堤防として「スーパー堤防(高規格堤防)」があります。
今回はそんなスーパー堤防について、そもそもスーパー堤防(高規格堤防)とは何か、スーパー堤防(高規格堤防)の特徴、などについて書いていこうと思います。

スーパー堤防(高規格堤防)とは何か

そもそもスーパー堤防とは何かをひとことで言うと、堤防の高さの30倍の区域の土地の高さを盛り上げて、堤防が洪水や地震の液状化現象によっても壊れないようにしたものです。
文字で説明しても分かりにくいので下の図を見ていただければと思うのですが、スーパー堤防では通常の堤防に比べて広い範囲に渡って土地が高くなっているのが分かるかと思います。

(スーパー堤防とは:江戸川区HPより引用)
ちなみにスーパー堤防は高規格堤防と呼ばれることもありますが、どちらも同じ意味です。
一般的に治水の基本は水位の低下であり、河道の掘削や堤防の整備が行われますが、大雨などにより計画を上回る水量が河川で発生する可能性は常にあり、超過洪水により堤防の決壊する可能性は捨てきれません。
そのためにスーパー堤防によって洪水が発生する可能性を低くする、または仮に洪水が発生しても被害が少なくするようにすることが期待されています。
特に大都市で洪水が発生すると被害が甚大になることから、東京・大阪などの5水系6河川(利根川水系利根川・江戸川、荒川、多摩川、淀川、大和川)にて、スーパー堤防の計画・整備が進められています。

参照記事
ため池の災害時機能と防災対策しておく重要性について

スーパー堤防(高規格堤防)の特徴

スーパー堤防は普通の堤防とは違い、水害に強い堤防としていくつかの特徴を持っています。

スーパー堤防の特徴①:越水に強い

スーパー堤防の特徴の1つ目として、越水に強いことがあげられます。普通の堤防では河川が越水すると、堤防が壊れて一気に水が流れ込み、河川の近隣に大きな被害をもたらすことがあります。
一方でスーパー堤防では仮に河川が越水しても、水が斜面を緩やかに流れるために堤防が壊れにくく、被害を最小限に止めることができます。

スーパー堤防の特徴②:浸透に強い

スーパー堤防の特徴の2つ目として、浸透に強いがあげられます。普通の堤防では堤防に染み込んだ水が構造的に弱い部分から噴出して、そこから堤防が壊れることがあります。
一方でスーパー堤防では堤防に水が染み込んでも壊れる恐れがないので、堤防が決壊する可能性を低くすることができます。

スーパー堤防の特徴③:地震に強い

スーパー堤防の特徴の3つ目として、地震に強いことがあげられます。普通の堤防では地震によって堤防に大きな被害をもたらすことがあります。
一方でスーパー堤防では地盤の弱いところは地盤を改良するために地震に強い堤防を作ることができます。
以上、スーパー堤防について、そもそもスーパー堤防(高規格堤防)とは何か、スーパー堤防(高規格堤防)の特徴、などについて見て来ました。
スーパー堤防は水害から街を守るために大きな役割を果たし、特に大都市を水害から守るために大きく貢献するのではないかと期待されています。

参照記事
洪水から適切に避難するために事前にすべきこと・したこと

参考サイト▪︎国土交通省 関東地方整備局「高規格堤防整備事業」