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災害救助法とは?適用基準と費用負担の割合について

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災害が発生すると被災した地方自治体は多額の費用が発生します。避難所を開設して食べ物や水などを配布したり、衣類や寝具を供給したり、被災者の救出を行ったりするにはお金がかかるからです。

地方自治体によって潤沢な資金があるところもあれば、あまり資金がなくて費用の捻出が難しいところもあります。しかし、災害に伴って発生する活動はお金がないので出来ませんと言えるものでもないので、地方自治体にはどちらにしても大きな経済的な負担が発生してしまいます。

そんな災害に伴って発生する費用を国が負担する法律が「災害救助法」です。災害救助法では応急救助に伴って発生する費用を国が一部負担してくれます。今回はそんな災害救助法について、そもそも災害救助法とは何か、災害救助法の適用基準は何か、災害救助法の費用負担の割合、災害救助法で支援してくれる救助の種類は何か、などについて書いていこうと思います。

災害救助法とは何か

災害救助法とはひとことで言うと、災害対応に伴って地方自治体に発生する費用を国が負担することを規定している法律です。注意すべき点としては、災害救助法では災害発生直後の応急救助に伴って発生する費用のみが対象であり、復旧・復興の段階で発生する費用については災害救助法の対象外です。

復旧・復興の段階に伴って発生する費用についてはまた別の法律が存在するので、復旧・復興の段階では「被災者生活再建支援法」や「災害弔慰金法」などが適用されるのかを考える必要があります。

災害救助法を適用する場合には、救助の実施主体が変わるという特徴があります。災害救助法を適用しない場合には、救助の実施主体は市町村であり、都道府県は救助の後方支援という関係にあります。

しかし災害救助法を適用した場合には、救助の実施主体は都道府県移り、市町村は救助の後方支援をするという関係になります。この実施主体の変更が災害救助法のひとつの特徴です。

参照記事
災害・防災に関する法律の整理!段階に応じた法律活用

災害救助法の適用基準

災害が発生したら全ての応急救助に関する費用について災害救助法が適用されるというわけではありません。災害救助法が適用されるには指定の基準を満たす必要があるのですが、その基準は「住宅に被害が出た場合(1号基準)」か「生命・身体に危険が生じている場合(4号基準)」です。

「住宅に被害が出た場合(1号基準)」とは市町村区域内の人口(都道府県区域内の人口)が何人いるかによって変わるのですが、一定数以上の住家に滅失が発生していれば適用基準に該当します。


(災害救助法の適用に当たって:内閣府HPより引用)

しかし、実際の災害現場では災害発生直後に住家の被害状況を適切に判断することが難しいので、果たして自分の自治体が上記の基準に該当しているのかよく分からないという状況が発生します。その際に使える適用基準が「生命・身体に危険が生じている場合(4号基準)」です。

これは住民に危険が生じている状態であって、住民が避難して継続的に救助を必要としている場合に適用されます。何よりも迅速な法適用が必要である中でこの「生命・身体に危険が生じている場合(4号基準)」による適用が過去の災害現場でも多く適用されています。

災害救助法の費用負担割合について

このように災害救助法は地方自治体の災害に伴って発生する応急救助の費用を国が負担してくれるのですが、国が負担してくれる費用負担の割合は自治体の税収入見込額によって異なります。


(災害救助法の国庫負担:内閣府HPより引用)

少し計算式が複雑ではありますが、上記のグラフを参考にしながら自分の自治体の税収入額を当てはめてみると、どれくらいの金額を国が費用負担してくれるのかを把握することができます。

災害救助法で支援してくれる救助の種類

災害救助法では災害が発生した直後に発生する応急救助に関する費用が対象になりますが、その後の復旧・復興に関する費用は対象にはなりません。具体的に災害救助法で支援してもらえる救助の種類は下記の通りになります。

災害救助法の救助種類①:避難所の設置

災害救助法で支援してもらえる救助の種類としてまず避難所の設置があります。避難所の設置に伴って、維持管理をするための職員賃金、建物の使用謝金、水道光熱費等が具体的にはあげられます。

この避難所は事前に指定している避難所だけではなく、実質的に避難所として機能を果たしていれば問題ありません。旅館やホテルを借り上げとして避難所にした場合にも適用されます。福祉避難所についても対象となります。

災害救助法の救助種類②: 応急仮設住宅

建設型の応急仮設住宅にしても、借上型の応急仮設住宅にしても、仮設住宅の準備にかかる費用も災害救助法の対象になります。

借上型の応急仮設住宅の場合には費用の限度額が“地域の実情に応じた額”となっているのが特徴的です。

参照記事
応急仮設住宅とは?災害救助法との関係とガイドライン

災害救助法の救助種類③: 炊き出しや飲料水

避難所等で炊き出しや飲料水を配布することもあるかと思いますが、これも災害救助法の対象になります。避難所で炊き出しを提供する場合にはその栄養バランスに気をつける必要があります。

災害救助法の救助種類④: その他

上記では代表的な3つの災害救助法の救助の種類をご紹介しましたが、他にも災害救助法の対象になる救助の種類はたくさんあります。衣類や寝具など生活必需品、医療関連の費用、被災者の救助に係ること、埋葬関連費用、などこの他にも対象となる項目はあります。

以上、災害救助法の全体像について見てきました。災害の応急対応にはお金がかかりますが、災害救助法によってそれを被災地の自治体だけではなくて、日本全体で支えることができるのです。

もっと詳しく知る(参考サイト)
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更新日 : 2018年1月1日
カテゴリー : 災害対応