復興まちづくりイメージトレーニングとは?災害復興の訓練
復興まちづくりイメージトレーニングとは何か そもそも復興まちづくりイメージトレーニングとは何かをひとことで言うと、あるエリアにおいて災害状況を具体的に想定した上で、復興シナリオを「生活再建」と「市街地復興」の二つの観点から比較しながら考えて、まちをどのようにして復興するかをイメージトレーニングするものです。 「生活再建」と「市街地復興」の二つの観点と言われてもパッとしないかもしれませんが、被災地の住民側はとりあえず少しでも早く元どおりの生活がしたい(生活再建)と考えているのに対して、行政側としてはより市街地を都市計画的に良好なものにした上で復興させたい(市街地復興)と考えているという違いがあります。 「生活再建」と「市街地復興」の2つの観点は、どちらも被災地をより良くしたいという想いは同じなのですが、その方法が微妙に異なることから相反する意見が出ることもあるのですが、復興まちづくりイメージトレーニングでは、この2つの立場の意見を比較しながら、より良い復興まちづくりをしようというものです。 復興まちづくりイメージトレーニングを通して、復興期ではどのような課題が発生するのか、現行の体制や制度では対応できないこととして何があるのか、などを把握して、そこから被災後の復興期に対応できるような仕組みを準備することができます。 また、復興まちづくりイメージトレーニングを通してこの訓練に参加する行政の職員の現場感覚、想像力、推論力を養い、いざ災害が発生した際に対応できる人材を育成することにも寄与することができます。
復興まちづくりイメージトレーニングのやり方
復興まちづくりイメージトレーニングのやり方①:生活再建シナリオの作成
復興まちづくりイメージトレーニングの具体的な進め方としては、まず「生活再建シナリオの作成」をします。生活再建シナリオの作成の段階では世帯属性、各世帯の被災状況を設定して、被災住民になりきり生活を再建するためのシナリオを考えます。 生活再建のシナリオを考えるにあたっては、具体的な被災者を想像して、その人が普段の生活を取り戻すためには何を考慮する必要があるのか、生活再建支援策として何をする必要があるのかを考えます。復興まちづくりイメージトレーニングのやり方②:市街地復興シナリオの作成
次に「市街地復興シナリオの作成」をします。市街地復興シナリオの作成の段階では、都市計画プランナーの立場から、市街地を復興するシナリオを作成します。 想定している被害状況から、被災市街地全体を俯瞰して、既存の関連計画、被災状況などから復興するための事業手法、事業場の工夫点、施策検討を行います。復興まちづくりイメージトレーニングのやり方③:生活再建シナリオと市街地復興シナリオの比較
最後に生活再建シナリオと市街地復興シナリオの比較を行います。生活再建シナリオと市街地復興シナリオの整合性を検討して課題の抽出や解決策・支援策の検討を行います。 この2つのプランを比較することがある意味では復興まちづくりイメージトレーニングの最も肝心なところであり、それぞれの立場のバランスをうまくとって、食い違う部分などを抽出して、解決方法を考えます。 以上、復興まちづくりイメージトレーニングについて、そもそも復興まちづくりイメージトレーニングとは何か、復興まちづくりイメージトレーニングのやり方、などについて見てきました。 災害からの復興は様々な角度から考える必要があり、その中で復興まちづくりイメージトレーニングは有効な訓練の方法であると言えます。もっと詳しく知る(参考サイト)
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