防災ゲームについて!楽しみながら防災を学ぶためのツール
防災を勉強しようと思ったら、まず何をしますか?ある人はネットで災害について勉強するかもしれませんし、ある人はアマゾンで評価の高い本を買って読むかもしれません。自分の住んでいる自治体が防災センターを持っている場合にはそこに訪問してみるのも一つの手です。
しかし、どの方法も少し面倒で三日坊主になりそうな雰囲気が漂っています。そんな時にオススメな防災の勉強方法はゲームを使って防災や災害を勉強するというものです。
まずは何より防災に興味を持つことが肝心なので、子供に防災の教育をしたいと考えている人であっても、もしかしたら防災ゲームは効果的な方法なのかもしれません。今回はそんな防災ゲームについて、いくつかオススメなものをご紹介していこうと思います。
オススメ防災ゲーム①:クロスロード
おそらく防災のゲームの中で最も知名度が高いのはこのゲームなのではないかと思います。もともとは文部科学省が進める「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」の中で開発されたものであり、しっかりと作りこまれています。
(クロスロード:内閣府HPより引用)
ゲームの進め方としては上記写真のような質問カード、YESカード、NOカードの3枚のカードがあります。質問カードに書かれている内容を読み上げて、その質問に対してYESとNOの二択で答えるというものです。
質問の内容としては「被災から数時間。避難所には3000人が避難しているとの確かな情報が得られた。現時点で確保できた食糧は2000食。以降の見通しは、今のところなし。まず2000食を配る?」といったYESとNOで迷うような質問が多いです。
それに対してYESと思うかNOと思うかでカードを選択します。それぞれの選択をした際にその理由を述べるのが重要であり、例えば先ほどの質問でしたら、「お年寄りや病気の方、子どもに先に配り、体力のある人は我慢すればよい。」のでYESという意見も考えられますし、「行政には常に公平性が求められるので、全員分揃うまでは配ることができない。」という理由でNOにすることも考えられます。
多数意見か少数意見かで“座布団”を配布して、笑点のように座布団の数を増やしていきます。肝心なのは、災害に対して当事者意識を持って考え、災害対応には異なる意見が存在するものだということを経験することがこのゲームのウリなのではないかと思います。詳しくはこちらからご覧ください。
オススメ防災ゲーム②:避難所HUG(ハグ)
こちらも人気な防災ゲームですが、防災ゲームの中でも避難所の運営という部分に特化したゲームになります。ゲームの内容としては災害に伴い抱えている悩みが書かれた被災者のカードを避難所に適切に配置していくというものです。避難所でどう部屋割りをすると良いのか理解を深めることができます。
また、避難所を運営していたら発生する問題が書かれたカードもあり、その問題についてどう対応していくのかについても議論し合います。このゲームを通して、避難所を運営していくことがどれだけ大変なのか実感することができます。グループで議論しあってお互いの意見を聞き合うことで、災害対応における多様な価値観を肌で感じることもできます。
ちなみにHUGとは、H(hinanzyo避難所)、U(unei運営)、G(gameゲーム)の頭文字をとったものであり、静岡県が開発した防災ゲームになります。詳しくはこちらをご覧ください。
オススメ防災ゲーム③:シャッフル
おすすめ防災ゲームの3つ目はNPO法人プラス・アーツが提供している防災カードゲームのシャッフルです。このゲームは遊びながら消火器の使い方やAEDの使い方を覚えることができるものです。
より汎用性の高い内容なので一般家庭の子供達でも勉強になるかと思います。デザインも防災デザインに強いNPO法人プラス・アーツさんが提供しているだけあって可愛くておしゃれです。
ゲームの内容としては「ペットボトルを使ったろ過器の作り方」といった普通の人だとちょっと分からないけどいざ災害に遭遇した時に役立つかもしれないお題が書かれたカードをオープンし、そのお題にあった手順のカードを並べるというものです。
(シャッフル:NPO法人プラス・アーツHPより引用)
シャッフルでは、災害にあった時に役立つかもしれないネタを防災ゲームで 学ぶことができます。
以上、おすすめ防災ゲームをいくつかご紹介してきました。防災ゲームはこの他にも数多く存在しています。本を読んで防災の勉強をするのも良いですが、たまには防災ゲームを通して防災の勉強をしてみても良いのかもしれません。
参考サイト▪︎静岡県「HUGってなあに?」