企業防災とは?民間企業と行政が官民連携して災害を乗り越える

2017.12.13

大規模な災害が発生すると、それに伴って大きな被害が発生してしまいます。そして国、被災した地方自治体、被災した住民などがお互いに協力しながら災難を乗り越えようとしていきます。
災害を乗り越えるためには当然ながら被災した都道府県や市町村などの地方自治体の活躍が必要不可欠なのですが、災害対応に当たるには物資も人員もとにかくリソースが足りない状態になります。
そんな時に、地方自治体の助っ人として民間企業が大きな役割を果たすことがあります。企業防災として民間企業は従業員や顧客を災害から守るとともに、被災した行政に可能であるならば貢献することが求められています。今回はそんな 「企業防災」について詳しく見ていこうと思います。

企業防災とは何か

そもそも企業防災とはひとことで言うと、企業が防災についてしっかりと取り組むことで、従業員や顧客を災害から守ると同時に、地域の一員として災害復旧・復興に貢献することです。
災害が発生したら基本的には行政が中心となって復旧・復興を図っていく必要が当然あるのですが、できるだけ早いタイミングで企業と提携して官民共同で災害対応に当たることができれば、被害を出来るだけ少なくすることができます。
被災地の企業は自分達も被災しているので、地域の災害対応で協力できることもあれば、協力できないこともありますが、特に専門性の高い業務であれば民間の力があるのとないのとでは大きな差が出てきます。
企業が取り扱っている商品を支援物資として提供してもらうことや資金的な援助をいただくこともそうですが、災害対応に当たる人員を提供してもらうことも企業防災ではありえます。

参照記事
中小企業基盤整備機構の被災地の中小企業支援について

企業防災で官民連携するためには災害協定

災害で壊れてしまったインフラ施設の修復については、建設会社と提携をしているところが多いですが、それ以外の部分については提携がうまくいかないところが多いかと思います。
しかし、実際に災害が発生してから民間企業に支援を依頼していたのでは遅いと言う事実があります。災害発生直後は企業防災を考えている余裕もないくらいごった返しているからです。
災害直後のワチャワチャしている状況において企業防災をするためには、災害が発生する前の段階から、事前に連携する企業と災害協定のようなものを結んでおく必要があります。
災害があった後に入札をして、どの業者に作業をお願いするかなど当たり前ですが、決めている余裕などあるわけがありません。そのためにも、災害協定で迅速に官民連携できるようにしておく必要があるのです。

企業の防災対策について

防災と聞くと行政の取り組みを想像する人が多いかと思いますが、民間企業についても、防災マニュアルやBCP(事業継続計画)を作成しているところが多く存在しています。
企業の社会的な責任として、従業員や顧客を災害から守るという道徳的な理由からも企業にとって防災は大切ですが、同時にいち早く災害から立ち直って事業を再開することにはライバル企業と差をつける経済的なメリットも存在します。
企業が防災に真剣に取り組む道徳的な理由を深掘りすると、災害時に行政の支援をすることはCSR活動として大きい意味があります。マスコミなども災害時に貢献した企業については大きく取り上げることがよくあります。

企業が防災に真剣に取り組む経済的な理由を深掘りすると、災害時にいち早く復旧することはその後の経営に多きい影響を与えます。災害直後は通常業務ができないので売り上げは当然落ち込みます。
しかし、どこから通常業務をいつまでに復旧するか、また通常業務の中でも重要な業務だけはすぐにでも復旧できるかで、会社が潰れるか生き残るかを左右します。
以上、企業防災について見てきましたが、災害は決して行政だけで解決するものではなく、時には企業の力を借りることも重要です。災害を乗り切るためにあらゆる方法を検討することが重要です。

参照記事
小規模企業共済災害時貸付とは?中小企業向け災害融資

参考サイト▪︎内閣府「企業防災のページ」