宅地耐震化推進事業とは?地震による被害を軽減するために


2018.06.18

日本は地震大国であり、今までに大小を含めて数多くの地震が発生して来ています。今後も南海トラフ地震や首都直下地震など大きな地震が発生する可能性があり、そのための対策が行われています。
地震への対策はハード対策とソフト対策の両方の面から進められていますが、ハード対策の中に「宅地耐震化推進事業」と呼ばれるものがあります。
今回はそんな宅地耐震化推進事業について、そもそも宅地耐震化推進事業とは何か、大規模盛土造成地の変動予測とは何か、大規模盛土造成地滑動崩落防止事業とは何か、などについて書いていこうと思います。

宅地耐震化推進事業とは何か

そもそも宅地耐震化推進事業とは何かをひとことで言うと、大地震が発生した場合に大きな被害が生ずるおそれのある大規模盛土の調査及び耐震性の向上を図るための事業のことです。
平成7年の阪神淡路大震災と平成16年の新潟県中越地震では大規模に造成された宅地で滑動崩落による災害が多発しました。
“大規模に造成された宅地”と言われてもピンとこないかもしれませんが、谷や沢を埋めた造成宅地や、傾斜地盤上に腹付けした大規模な造成宅地のことを言います。

(大規模盛土造成地とは:国土交通省HPより引用)
大規模盛土造成地では、盛土と地山との境界面や盛土内部を滑り面とする盛土の地滑り的変動(滑動崩落)が生じ、造成宅地における崖崩れや土砂の流出による被害が発生するために防災対策が必要になります。
宅地耐震化推進事業ではこのような災害を防ぐために、「大規模盛土造成地の変動予測」(大規模盛土造成地マップ作成)を行い住民への情報提供等を図るとともに、「大規模盛土造成地滑動崩落防止事業」(滑動崩落防止工事の実施により耐震性を向上させること)に要する費用について補助しています。以下、この二つについて見ていこうと思います。

大規模盛土造成地の変動予測とは何か

大規模盛土造成地の変動予測とは何かをひとことで言うと、大地震等が発生した場合に、大きな被害が生ずるおそれのある大規模盛土造成地において、変動予測調査(大規模盛土造成地マップ作成)を行い住民への情報提供等を図ることです。
地方公共団体が実施主体となり、国からも調査にかかる費用が1/3補助されます。大規模盛土造成地マップについてはネット上で公開されており、一般住民でも確認をすることができます。

大規模盛土造成地滑動崩落防止事業

大規模盛土造成地滑動崩落防止事業とは何かをひとことで言うと、大地震等が発生した場合に滑動崩落するおそれの大きい一定の要件を満たす大規模盛土造成地において滑動崩落防止工事を行うことです。
実施主体は地方公共団体及び宅地所有者等であり、一定の要件を満たす場合には、国から1/4の補助を受けることができます。
以上、宅地耐震化推進事業について、そもそも宅地耐震化推進事業とは何か、大規模盛土造成地の変動予測とは何か、大規模盛土造成地滑動崩落防止事業とは何か、などについて見て来ました。
宅地耐震化推進事業は地震による被害を軽減するために必要不可欠なものであり、今後もさらなる普及は期待されています。

参考サイト▪︎国土交通省「宅地耐震化推進事業」