津波地震とは?弱い地震でも津波が発生するメカニズムについて


地震が発生すると津波が発生する可能性があることは誰もが知っているかと思います。東日本大震災で大きな地震に伴って津波が発生し、津波が住宅を飲み込んでいく様子が全国に報道されました。
津波は発生すると大きな被害をもたらすことが多いのですが、実は大きな地震が発生した時にだけ津波は起きる訳ではありません。マグニチュードがそこまで大きくない地震でも津波が発生することがあり、そのような地震のことを「津波地震」といいます。
今回はそんな津波地震について、そもそも津波地震とは何か、過去に発生した津波地震にはどのような事例があるのか、などについて書いていこうと思います。

津波地震とは何か

そもそも津波地震とは何かをひとことで言うと、地震のマグニチュードに比べて大きな津波が発生する地震のことです。一般的に津波は大きな地震に伴って発生するのですが、津波地震では小さい地震でも津波が発生します。
「ぬるぬる地震」と呼ばれることもあり、大きな地殻変動が普通の地震よりも長い時間をかけて発生する現象のことを「ゆっくり地震」や「スロースリップ」と呼ぶこともあるのですが、津波地震もこの中に含まれるという考え方もあります。
そもそも津波は、海底で地震が発生して地震断層による地殻変動が起きると、それが海水の上下運動を起こし、それが大きな波になり津波となります。そのために地震のマグニチュードが大きいほど津波の規模も大きくなります。

しかし、そもそも津波と地震動(揺れ)は断層運動によってどちらも引き起こされるのであって、地震動(揺れ)が津波を引き起こしているのではありません。
そのために、地震動(揺れ)の大きさと津波の大きさが関係しない場合もあり、体感的な揺れは小さいけど津波が発生したという事象が起こり得るのです。
大きな地殻変動が通常の地震よりも長い時間をかけて発生することで体感的な揺れはあまり感じないけれど津波が発生することがあります。
このように津波地震はそのメカニズムからいつ発生してもおかしくはないものであり、体感的な揺れが小さいことから津波の心配はないだろうと油断しているところに津波が襲ってくるという怖さがあります。実際に日本では過去に何度かこの津波地震によって被害を受けています。

参照記事
大津波警報と津波警報と津波注意報の内容と違いについて

津波地震の過去の事例

津波地震は日本でも過去に何度か発生しましたが、1896年に発生した明治三陸地震では沿岸部は震度2〜震度3であったにも関わらず38.2mの大きな津波が発生し、2万人以上の死者が発生する大災害になりました。
津波地震はどうしても地震による震度が小さいので、これくらいの大きさの地震では津波は発生しないだろうという気の緩みを住民に与えてしまい、地震発生直後に避難行動を促すのが難しいです。

2011年の東日本大震災でも、陸離側とか海溝側の断層破壊が往復する形で発生したと推定され、これによって発生した海溝型地震と津波地震が連動することで津波が巨大化したのではないかという意見もあります。
この他にも、1983年の日本海中部地震や、1993年の北海道南西沖地震なども津波地震の事例であり、日本以外の海外でも津波地震は定期的に発生しています。
以上、津波地震について、そもそも津波地震とは何か、過去に発生した津波地震にはどのような事例があるのか、などについて見てきました。津波地震は地震の震度が小さいから津波発生の心配はないだろうという油断から大きな津波被害をもたらす可能性があります。たとえ小さな地震であったとしても、津波の警報などには注意し、避難行動をするように心がけることが重要です。

参照記事
津波避難ビルとは?その意味と実態アンケートについて

参考サイト▪︎地震本部「津波地震」