義援金(義捐金)と支援金の違いと義援金詐欺について!

大きな災害が発生して被災地に被害は発生すると、テレビやコンビニなどでは義援金(義捐金)や支援金などを広く募ります。東日本大震災の際には総額3,000億円以上の義援金が集まったと言われています。
一方で、義援金や募金などがしっかりと被災者の人たちの復旧・復興のために使われずに横流しに合っているのではないかという批判や、ボランティア団体の運営にあまりにも予算を取りすぎているという批判も存在しています。もっと言うと、そもそも義援金(義捐金)と支援金のそれぞれの違いがあまり分かっていない人も多いかと思います。
今回はそんな被災者へのお金の支援について、義援金(義捐金)とは何か、支援金とは何か、義援金(義捐金)と支援金の違いは何か、義捐金詐欺とは何か、などについて書いていこうと思います。

義援金(義捐金)とは何か

はじめにそもそも義援金(義捐金)とは何かについてですが、義援金は日本赤十字社や中央共同募金などが中心となって受付を行った上で被災者に公平に分配されます。
被災者に直接支払いが行われるために、寄付金の100%が公平・平等に被災者に対して支払われるといメリットがある一方で、被災地の正確な情報を把握した上で被災者に支払われるので、支給までに時間がかかってしまうというデメリットもあります。義援金と義捐金という二つの表記方法がありますが、どちらも同じ意味です。

支援金とは何か

次に支援金とは何かについて見ていこうと思います。支援金の場合には被災者に直接お金が支払われるのではなくて、支援団体を経由して支援が行われます。
支援金を受け入れている各機関やNPO、ボランティア団体などが支援団体となうのですが、寄付した支援金の使い道については支援団体に任せることになります。
一般的に支援金は人命救助やインフラ整備などの復旧・復興活動にあてられることが多いですが、具体的な使い道については支援団体によって異なります。
支援団体はしっかりと被災地に支援金を届けていることをアピールするために、支援金の使い道や収支報告を行うことで透明性を確保することが多いです。
そのために支援金は被災者に100%平等に届けることができないというデメリットがありますが、支援団体が柔軟に使用することができるので、すぐに被災者を支援することができるというメリットがあります。

参照記事
被災者の個人債務の私的整理に関する対策について

義援金(義捐金)と支援金の違い

このように義援金(義捐金)と支援金には明確な違いがあります。義援金(義捐金)は直接お金が被災者に届く一方で支給までに時間がかかります。支援金は間に支援団体が入りますが、すぐに被災者を支援することができます。
どちらもそれぞれのメリットとデメリットがあるので、仮に被災者を支援しようと思った場合には、その違いを認識した上でどこに寄付をするのか判断するようにしましょう。

(支援金と義援金の違い:日本財団HPより引用)

義援金詐欺とは何か

災害は発生して義援金や支援金の募集が始まると必ずと言っていいほど発生するのが義捐金詐欺です。義捐金詐欺とは福祉団体や公共機関を名乗って義捐金をだまし取ろうとするものです。
公共機関から電話があって、義捐金の募集をするように依頼されたりするケースが多いようですが、一般的に公共機関が電話で義捐金を求めるとは考えられません。
お金を寄付する際には、義捐金詐欺ではないか団体を確認し、不審に思った際には各地の消費生活センターや警察に相談すると良いでしょう。
以上、義援金(義捐金)とは何か、支援金とは何か、義援金(義捐金)と支援金の違いは何か、義捐金詐欺とは何か、などについて見てきました。
義援金も支援金も被災者を支援する上で重要な仕組みになっており、今までに多くの被災者がこの制度によって救われてきました。今後も被災者を支援する制度としてその役割が期待されています。

参照記事
災害ボランティアをより効率的に運営するためにできること

参考サイト▪︎日本赤十字社「義援金について」