行政の災害対策全体像について!災害への備えから復旧復興まで

2017.12.08

自分の身は自分で守るとは言われているものの、大規模な災害が発生した際に大きな働きが期待されているのは間違い無く行政です。特に災害が発生した地域の行政は未だかつてない緊張状態の中で数々の決断に迫られます。
今回はそんな行政が行う防災対策について、「災害への備え→警報避難→(災害発生)→応急活動→復旧・復興」と続く全体的な流れについて、それぞれの概要を書いていこうと思います。

行政の災害対策その1:災害への備え

スポーツの世界では「勝負の99%は練習の段階で決まっている」という言葉があります。試合が始まってからの頑張りはあまり勝負の行方に大きな影響を与えなくて(少し大げさかもしれませんが)、むしろ試合が始まる前にどれだけ準備できていたかが勝負の行方を分けるという言葉です。
扱っているフィールドは全く違いますが、防災についても似たようなことが言えます。災害が発生してからどうしようかと臨機応変に動くのではなくて、災害が発生する前に、どうすべきかを整理しておき、それをもとに災害時に行動をすることが重要です。
地方行政の災害対策でまず何よりも着目されるのが「地域防災計画」です。これは災害対策基本法に基づいて作成が義務付けられていますが、この「地域防災計画」を毎年見直して改善していくことが災害への備えとしていの一番に挙げられます。

他にも、実際に「誰が何をいつするのか」をはっきりと明記した防災マニュアルやBCPの作成、及び災害が発生した際に近隣自治体にどのような援助を求めるのかを決める受援計画なども災害への備えとして挙げられます。
あとは、ハザードマップを作成して地域の危険なエリアを特定しておくこと、避難所を指定して、障害者の方などで避難時に介護が必要な人をリストアップすること、そして今まで述べてきたことが本当にそれで回せるのかどうか確かめるために防災訓練をすることなども事前にしておく必要があります。

参照記事
災害に備えて備蓄品を準備する上で心がける3つのこと

行政の災害対策その2:警報避難

実際に大型の強い台風が近づいてきたり、大雨によって河川が決壊しそうになったりした際には、避難勧告を発令する必要があります。
災害が発生しそう(または発生した直後)なタイミングで初動対応をどうするかは今後の方向性を大きく決めることになりかねない極めて重要な決断の一つです。
実際に河川が決壊するのかよく分からない状況で避難勧告を出して市民を避難させても良いものかとどうしても思ってしまいます。避難勧告については内閣府が 避難勧告等に関するガイドラインを公表しているので、それを参考にしながら、空振りを恐れずに早めに出すことが重要です。
また、“避難”と聞くとどうしても家や職場から避難所まで逃げるというようなイメージがありますが、場合によっては家の中から出ずに大出せず待機することも行動避難の一つであるという認識を持つことも重要です。

行政の災害対策その3:応急対応

災害が発生した直後の行政の動きとしては、まず速やかに災害対策本部を設置して、災害に対応するための体制を整えます。そして災害による被害がどれくらいなのか情報収集をします。
被害の状況調査及び状況把握した情報は、関係者や住民へと共有します。そして対策本部として災害対策の実施方針を固め、人材や物資などの資源を適切に配置していきます。
関係機関との連携も重要であり、マスコミ及び住民に適切な情報を提供し、二次災害などが発生しないように十分に気をつける必要があります。

参照記事
住居が被災した場合の3つの被災判定について

行政の災害対策その4:復旧・復興

災害の応急対応が落ち着くとすぐに復旧・復興のための対策に移ります。被害が大きい場合には復興本部を設立して、復興計画を作成し、それをもとに復興を図ります。
復興計画を作成する際には、ただ今までの街に戻すのではなくて、同じような災害が起きても大丈夫な設計にし、快適なまちづくりを考える必要があります。
以上述べてきたように、災害が発生する前後に行政が行うことは「災害への備え→警報避難→(災害発生)→応急活動→復旧・復興」と段階を追って変わってきます。それぞれの段階で適切な行動をとることで住民を災害から守ることができるのです。

参考サイト▪︎内閣府「防災対策制度」