感震ブレーカーとは?その特徴と補助金などについて

阪神淡路大震災は誰もが知る巨大地震ですが、阪神淡路大震災による被害は、地震の揺れによって建物が倒壊するなどで受けることも多かったですが、一方で地震によって火災が発生し、その火災が延焼することで受けた被害もとても甚大でした。
今後は日本でも首都直下地震が発生することが予測されており、事前にその防災対策に政府や自治体はあたっていますが、「首都直下地震緊急対策推進基本計画」では、首都直下地震に伴う出火防止対策として感震ブレーカーの普及促進を決定しました。
今回はそんな感震ブレーカーについて、そもそも感震ブレーカーとは何か、感震ブレーカーの種類、などについて書いて行こうと思います。

感震ブレーカーとは何か

そもそも感震ブレーカーとは何かをひとことで言うと、地震発生時に設定値以上の揺れを感知したときに、ブレーカーやコンセントなどの電気を自動的に止める器具のことです。
地震が発生した際には火災が発生することがありますが、その半分以上は電気関連の出火であると言われています。地震の揺れによって電気機器から出火することもありますし、停電から復旧するときに電気機器から出火することもあります。

地震の際には揺れから身を守ることを優先するために、なかなかブレーカーを落とすことまで頭が回りませんし、家主が家にいない際に地震が発生することもあるので、感震ブレーカーを設置して、自動的に電気を止めることが推奨されているのです。
地震からの火災を考えた際には、特に「地震時等に著しく危険な密集市街地」において特に火災や延焼が発生する可能性が高いと言われており、そのエリアでは感震ブレーカーの設置が特に推奨されています。

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感震ブレーカーの種類

このように感震ブレーカーは地震の際に火災の二次災害が発生することを防ぐことができますが、感震ブレーカーの種類はいくつかあります。

感震ブレーカーの種類①:分電盤タイプ(内蔵型)

感震ブレーカーの一つ目の種類が、分電盤タイプ(内蔵型)です。分電盤タイプ(内蔵型)では、分電盤に内蔵されたセンサーが揺れを感知してブレーカーを切って電気を遮断します。一般的に費用は5万〜8万円であり、電気工事が必要です。

感震ブレーカーの種類②:分電盤タイプ(後付型)

感震ブレーカーの二つ目の種類が、分電盤タイプ(後付型)です。分電盤に感震機能を外付けするタイプで、センサーが揺れを感知してブレーカーを切って電気を遮断します。一般的に費用は2万円前後であり、電気工事が必要です。

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感震ブレーカーの種類③:コンセントタイプ

感震ブレーカーの三つ目の種類が、コンセントタイプです。コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知し、コンセントから電気を遮断します。コンセントタイプには工事が必要な埋込型と、工事が不要なタップ型があり、値段は数千円〜数万円くらいになります。

感震ブレーカーの種類④:簡易タイプ

感震ブレーカーの四つ目の種類が、簡易タイプです。簡易タイプでは、ばねの作動や重りの落下などによりブレーカーを切って電気を遮断します。一般的に値段は数千円程度のものであり、工事も不要になります。
感震ブレーカーは政府もその設置を推進していることもあり、各自治体では補助金を出しているところもあります。地域コミュニティなどでまとめて購入すると値段も上がりますので、仮に購入をご検討されている場合には、補助金が出ていないか調べてみると良いでしょう。
以上、感震ブレーカーについて、そもそも感震ブレーカーとは何か、感震ブレーカーの種類、などについて見てきました。感震ブレーカーは地震による火災の発生を防止するための有効なツールの一つであり、その普及が進んでいます。

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参考サイト▪︎経済産業省「感震ブレーカーの普及啓発」