アニバーサリー反応(記念日反応)とは?災害の節目に再燃する反応

2018.03.02

3月11日になるとテレビでは東日本大震災から〇〇年という報道がされ、当時の被災地の様子やその後の被災地の復興状況等が報道されます。これは東日本大震災に限らず、阪神淡路大震災や熊本地震など大きな災害の節目では定期的に報道されます。別にテレビを見ない人であっても、3月11日になると東日本大震災を連想する人がほとんどかと思います。被災者の方の中には災害からしばらく時間が経って精神的に落ち着いてきた人であっても節目の時期になると心身に異常をきたす人もいます。
このような反応をアニバーサリー反応(記念日反応)と呼ぶのですが、災害の大きさに限らず被災者の方の中にはこのアニバーサリー反応が出ることがあります。今回はそんなアニバーサリー反応について、そもそもアニバーサリー反応とは何か、アニバーサリー反応以外に被災者に発生する可能性が高い反応には何があるのか、等について書いていこうと思います。

アニバーサリー反応(記念日反応)とは何か

そもそもアニバーサリー反応とはひとことで言うと、災害が発生した周年記念日などに被災者が過去の災害を思い出して心身に異常が発生することを言います。
これは特に災害に限った話ではなく、例えば大切な人を亡くした場合などにも、その周年記念日にそのことを思い出して精神的に辛い思いすることは誰にでも起こり得る話だと思います。
被災者によって アニバーサリー反応を示すかどうかは当然程度の差がありますが、大人や子供に限らず、誰にでも何かしたら心身への影響があるものと考えられています。

(河川に堆積した瓦礫、破壊された護岸:災害写真データベースより画像引用)

アニバーサリー反応への対応

そんな災害の節目等に誰にでも発生する可能性のあるアニバーサリー反応ですが、アニバーサリー反応に備えるための対応として、まず誰にでもそのような現象が起こり得ることを認識させることが重要です。
アニバーサリー反応という影響が災害の節目のタイミングで起こり得るということを認識しているのかどうかで、自分の心身への影響に対する不安感を取り除くことができます。
アニバーサリー反応そのものは止めることが難しいので、アニバーサリー反応が出た場合に、これは誰にでも発生するものであると認識していることが大切です。

参照記事
災害派遣精神医療チーム(DPAT)とは?被災者のこころのケア

アニバーサリー反応以外に災害後に起きやすい反応

災害を経験した被災者に発生する可能性があるのは何もアニバーサリー反応だけではありません。その他に被災者に発生する可能性の高い反応として、トラウマ反応や喪失反応があります。

トラウマ反応とは何か

災害のトラウマ反応では、ついつい災害時の様子を思い出してしまったり、精神が落ち着かずにそわそわして眠れなくなったり、物事に集中できなくなったりします。

喪失反応とは何か

大切な人を亡くした場合などもそうですが、災害の節目でそのことを改めて思い出して喪失感にかられることもあります。
この他にも災害を経験した被災者が災害発生からの節目で心身的な苦しみを覚える現象は多くあります。特に小学校に通っている自分の子供の様子がどうもおかしいなど感じる場合には、一度しっかりと話し合い、場合によってはスクールカウンセラー等に相談する必要があるかもしれません。

(アルミ工場付近の民家被害:災害写真データベースより画像引用)
以上、そもそもアニバーサリー反応とは何か、アニバーサリー反応以外に被災者に発生する可能性が高い反応には何があるのか、等について見てきました。
自分は精神的に独立していて強いからと感じている人であっても、アニバーサリー反応は発生する可能性が十分にあります。また、たとえ自分ではなくても自分の周りの人にアニバーサリー反応を示す人がいるかもしれません。その際には無理をせずに、災害を経験した人には起こり得る反応なのだと認識をして、対応していくことが重要なのです。

参照記事
災害現場で被災者の健康管理を行うために段階別に行うこと

参考サイト▪︎文部科学省「災害や事件・事故発生時における子どもの心のケア」