大規模災害復興法とは?東日本大震災後の復旧・復興の法体系

2018.06.05

東日本大震災は今までの日本の災害の歴史の中でも大きい災害であり、多くの人が犠牲になりました。日本は災害大国であり、東日本大震災の前から災害がある度に法体系も改善されてきました。
しかし東日本大震災では災害対応を行う中で、既存の復旧・復興の法体系では対応できない部分が出てきたので、新たに「大規模災害復興法」が新設されました。
今回はそんな大規模災害復興法について、そもそも大規模災害復興法とは何か、東日本大震災の後で復旧・復興の法体系はどう変更したか、などについて書いていこうと思います。

大規模災害復興法とは何か

そもそも大規模災害復興法とは何かをひとことで言うと、東日本大震災の教訓と課題を踏まえた復興の枠組みの法体系のことです。
災害には、事前対策、災害対応、復旧・復興などいくつかの段階に大きく分けることができますが、災害発生から応急的な対応が一段落して復旧・復興の段階に入った際の法律的な体系になります。
東日本大震災でうまくいかなかったことや、改善点が見つかったことについて、大規模災害復興法によって改善をしようとしています。

参照記事
事前復興とは?災害復興グランドデザインとの関係について

大規模災害復興法の内容

大規模災害復興法の具体的な内容として、まずは「復興対策本部」の設置があります。内閣総理大臣は大規模な災害が発生した場合には復興を推進するために必要と認められる場合には、内閣府に復興対策本部を設置することができるようになりました。
この他にも、国は災害からの復興のための施策に関わる基本的なほうしんとして「復興基本方針」を策定し、都道府県は国の復興基本方針に即して「都道府県復興基本方針」を策定し、市町村は、土地利用の再編などによる円滑かつ迅速な復興を図るために「復興計画」を策定できるものとしました。
復興計画については、復興計画に関する協議会を設けて、そこで協議などを経た復興計画を公表することで、土地利用基本計画の変更などをワンストップで処理できるものとしています。また、復興計画に記載された復興整備事業については、許認可などを緩和する特例を設けることもできます。

他には、大規模災害による被害を受けた自治体を保管するために、要請があった場合には漁港、道路、海岸保全施設、河川などの災害復旧事業について工事をくになどが代行できるようにもなりました。
大規模災害復興法にはこの他にも様々な内容がありますが、いずれも東日本大震災の教訓を踏まえて、災害復興がより円滑かつ効率的にするための法律的なことが書かれています。

参照記事
災害復旧事業とは?インフラ施設を災害復興する流れ

東日本大震災の後で復旧・復興の法体系はどう変更したか

東日本大震災の後で復旧・復興の法体系はどう変更したかについて、代表的なものは今までに述べてきた「大規模災害復興法」の新設になりますが、この他にも既存の法律の改正も行われています。
具体的には「災害救助法」の改正が行われており、所管官庁が厚生労働省から内閣府に移管し、救助費を被災県に求償せずに国に請求できるようになったことが大きな改正項目としてあげられます。
「被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法」の一部改正では、大規模に被災したマンションを多数決で取り壊し、敷地を売却して、更地化してから新たに建設をすることができるようになりました。
この他にも東日本大震災を踏まえていくつかの復旧・復興に関する法律の改正がされており、災害からの復旧・復興をより効率化なものにするための改善がなされています。

以上、大規模災害復興法について、そもそも大規模災害復興法とは何か、東日本大震災の後で復旧・復興の法体系はどう変更したか、などについて見てきました。
大規模災害復興法は被災地の復旧・復興を支えるものであり、復旧・復興の基盤となるものです。今後も日本で発生する災害で大規模災害復興法が活用されるものと思われます。

参照記事
復興計画とは?復興方針をもとに復興するための計画

参考サイト▪︎内閣府「大規模災害からの復興に関する法律」