災害対策現地情報連絡員(リエゾン)とは?情報に関する災害派遣
大きな災害が発生した際には、被災地だけでは災害対応を行うことができないので、国や日本全国の地方公共団体から職員が派遣されて災害対応の支援に入ります。
支援の内容や支援する災害関連機関は多岐にわたり、例えば自衛隊は災害によって建物の下敷きになった被災者を救出する救援・救護の活動を行うことがありますし、TEC-FORCEは災害によって負傷した被災者に対して医療行為を行うことがあります。
このように災害時には様々な機関が被災地に応援に入りますが、その中の一つに「災害対策現地情報連絡員(リエゾン)」があります。災害対策現地情報連絡員は被災地の情報やニーズを把握するために重要な役割を担います。
今回はそんな災害対策現地情報連絡員(リエゾン)について、そもそも災害対策現地情報連絡員とは何か、過去の災害で災害対策現地情報連絡員(リエゾン)が活躍した事例、などについて書いて行こうと思います。
災害対策現地情報連絡員(リエゾン)とは何か
そもそも災害対策現地情報連絡員(リエゾン)とは何かをひとことで言うと、国から被災地に派遣されて、国、現地災害対策本部、被災市町村の間で情報・状況の連絡係りを行う機関です。
具体的に災害対策現地情報連絡員は、被災した市町村の被災状況の把握を行ったり、市町村のごとの要望や課題をヒアリングしたり、避難所で何か問題が発生していないか確認をしたりします。
災害対策現地情報連絡員は取得した情報を現地災害対策本部に定期的に伝えて、必要に応じて国の施策を説明するなどを行います。
災害対策現地情報連絡員は「リエゾン」と呼ばれることもありますが、リエゾンとはフランス語で「連絡」などといった意味になります。
災害時には正確な情報を迅速に収集することによって、その後の全体の方向性を決める判断や行動に大きな影響を及ぼしますので、情報を取得・共有する災害対策現地情報連絡員の役割は重要であると言えます。
災害対策現地情報連絡員(リエゾン)が活躍した事例
災害対策現地情報連絡員は地震・水害・土砂災害などの大規模な自然災害が発生した際に今までに何度も派遣されてきました。例えば2016年に発生した熊本地震では各省庁から災害対策現地情報連絡員が派遣されて、被災地の状況や情報を把握するために活躍しました。
2014年の広島土砂災害、2012年の九州北部豪雨、2011年の東日本大震災など、その後も大きな災害があるたびに災害対策現地情報連絡員は派遣され、災害対応に貢献してきました。
以上、災害対策現地情報連絡員(リエゾン)について、そもそも災害対策現地情報連絡員とは何か、過去の災害で災害対策現地情報連絡員(リエゾン)が活躍した事例、などについて見てきました。
災害時に現地の情報をもとに国全体としても判断がされていきます。そのために災害時に被災地の情報や状況を正確かつ迅速に収集・報告するということは重要であり、災害対策現地情報連絡員(リエゾン)は重要な役割を担っているといえます。
参考サイト▪︎内閣府「応急対策を支える仕組み・支援に関する資料」