災害時帰宅支援ステーションとは?帰宅困難者を支援する施設

2018.03.26

東日本大震災が発生した際には東京でも電車やバスなどの公共交通機関が麻痺して大量の「帰宅困難者」が発生しました。帰宅困難者とは、自宅にいないタイミングで被災して、自宅へ帰ることが困難になった人たちのことです。
東日本大震災の際の東京でも、帰宅困難者になった人が何十キロもの道のりを歩いて帰ったり、地下鉄のホームで寝泊まりしたりしたことで、帰宅困難者をどう支援するのかが問題になりました。
そんな問題を解決するための一つの方法として「災害時帰宅支援ステーション」を増やす施策があります。今回はそんな災害時帰宅支援ステーションについて、そもそも帰宅困難者とは何なのか、災害時帰宅支援ステーションとは何か、などについて書いていこうと思います。

帰宅困難者とは何か

そもそも帰宅困難者とは何かをひとことで言うと、外出先で被災して自宅に帰れなった人たちです。特に今後発生が予想されている、首都直下地震や南海トラフ地震では大量の帰宅困難者が発生すると想定されています。
内閣府も今までの災害で帰宅困難者が問題になったことを受けて、「大規模地震の発生に伴う帰宅困難者対策のガイドライン」を作成しました。
このガイドラインの中では、一斉に全員を帰宅させないためにどうすれば良いのか、一時的に滞在する施設をどう確保するのか、そして今回取り上げている災害時帰宅支援ステーションをどう充実させていくのかが述べられています。

参照記事
帰宅困難者(帰宅難民)とは?その定義と対策ハンドブックについて

災害時帰宅支援ステーションとは何か

災害時帰宅支援ステーションとは何かをひとことで言うと、災害が発生した際に徒歩で帰宅しようとしている帰宅困難者を支援するための施設です。
具体的には公共施設、チェーン店のコンビニ、ファミレスなどが挙げられ、事前に都道府県や市町村がこれらの施設と協定を結んでおき、災害時帰宅支援ステーションとして指定をしておきます。
指定を受けた災害時帰宅支援ステーションは災害時に徒歩帰宅者に対して、水道水を提供したり、トイレを貸し出したり、ラジオ等で知り得た通行可能な道路を案内したり、一時的に休憩できる場所を提供したりします。徒歩で帰宅する人たちを支援することで、帰宅困難者の問題を少しでも解決することが期待されています。

(災害時帰宅支援ステーション・ステッカー:福島県HPより引用)
災害時帰宅支援ステーションには、このようなステッカーが店舗の入り口に貼られているので、災害時帰宅支援ステーションを探す場合にはこのサインを目印にすると良いでしょう。
また当たり前ではありますが、災害時帰宅支援ステーションそのものが被災して帰宅困難者を支援する余裕がなくなる場合もあります。その際には災害時帰宅支援ステーションとしての機能を失うので注意が必要です。

参照記事
首都直下地震に備えて行われている主な防災対策について

帰宅困難者の問題を解決するためにできること

災害時帰宅支援ステーションは帰宅困難者から問題が発生することを少しでも減らすために有効ですが、他にも帰宅困難者を減らすために有効な手段はいくつかあります。
東京都が公表している「帰宅困難者対策ハンドブック」の中では、災害が発生したらむやみやたらに従業員を家にすぐ返すのではなく、一斉帰宅を抑制して二次災害を防ぐことや、数日であれば従業員が生活できるための備蓄品を確保しておくこと、安否確認の手段を確立しておくことなどが挙げられています。
以上、そもそも帰宅困難者とは何なのか、災害時帰宅支援ステーションとは何か、などについて見てきました。大規模災害は被災の深刻さに関わらず、直接的にも間接的にもあらゆるエリアに影響が発生します。帰宅困難者もその中の一つですが、災害時帰宅支援ステーションはその問題を解決するための一つの有効な手段と言えるでしょう。

参照記事
自助・共助・公助の三助とは?その意味と防災対策

参考サイト▪︎1. 内閣府「大規模地震の発生に伴う帰宅困難者対策のガイドライン」