FEMAとは?大災害に対応するアメリカの政府機関について

2018.03.01

日本は災害大国として知られていますが、アメリカにもハリケーンや山火事など多くの災害が発生しています。アメリカは軍隊によって異常事態に対応するためのトレーニングもされているので、日本の防災においてもアメリカから参考になることは多く存在します。
例えばアメリカでは災害対応で現場に対して指揮を出すための手法としてICS(インシデントコマンドシステム)というものがあります。混乱する災害現場で指揮統制を図るための手法として、日本でも近年多くの注目を集めています。
今回はそんなアメリカの災害対応の中でも、FEMA(フィーマ)と呼ばれる災害対応の政府機関について、そもそもFEMAとは何なのか、どのような経緯で生まれたのか、過去にどのような災害に対応したのか、などについて書いていこうと思います。

FEMAとは何か

そもそもFEMAとは何なのかを一言で説明すると、大災害に対応するアメリカの政府機関です。FEMAとはFederal Emergency Management Agencyの頭文字であり、「フィーマ」と呼ばれています。日本語ではアメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁と翻訳されています。
テロ対応等で知られているアメリカ合衆国国土安全保障省の下に置かれている組織であり、アメリカでハリケーンや洪水などが発生すると、災害が発生した州や連邦政府と調整しながら災害対応に当たります。災害によって受けた経済的なダメージに対して企業や政府に資金的な援助を行うことでも知られています。
このようにFEMAはアメリカで大規模災害が発生した場合にその災害対応を支援し統括するアメリカにおける大きな組織であると言えます。

FEMAの歴史

FEMAは正式に設立されたのは1979年ですが、実際には形を変えて200年以上前から存在していました。もともとアメリカでは自然災害が度々発生しており、それらの自然災害に対応するための組織は、道路局や陸軍などが行っていました。
しかし1970年代にかけて大規模なハリケーン等の災害がアメリカで立て続けに発生したこともあり、1979年にそれまで分散して存在していた災害対応の組織がまとめるような形でFEMAが誕生しました。
それから1979年〜2003年にかけてFEMAは独立した防災に関する組織として活動を続けてきましたが、2003年にブッシュ大統領によってアメリカ合衆国国土安全保障省の下部組織へと編入されて、現在に至ります。

参照記事
【One Concernインタビュー】シリコンバレーの防災AIベンチャーがついに日本進出

FEMAが対応した大規模災害

過去にFEMAが災害対応を支援した大規模災害は多く存在します。1992年のハリケーンアンドリュー、2004年の南フロリダでのハリケーン、2007年のカリフォルニアでの森林火災、等がありますが、2005年に発生したハリケーンカトリーナではその対応の悪さに大きな批判を受けました。
具体的にはその初動対応の遅さや、被災者の多さに対応が仕切れなかったりしたことや、運営体制の非効率性などを多くのアメリカ国民に批判されました。FEMAは年間予算が1兆3千億($130億)と膨大であることも知られており、それが批判をさらに高める理由にもなっています。

FEMAの活動内容について

そんな過去に批判を浴びる機会も多かったFEMAですが、活動内容は多岐にわたっています。災害が発生した際に救助隊を送ったり医療隊を送ったりすることもありますが、その他にも様々な活動をしています。
例えば災害が発生する前に防災教育や防災訓練を行うこともメイン活動の中の一つです。また、洪水やハリケーンが発生するリスクや被害予測を行い、災害が発生した際に被害を少しでも抑制する活動もしています。
以上、そもそもFEMAとは何なのか、どのような経緯で生まれたのか、過去にどのような災害に対応したのか、などについて見てきました。FEMAはアメリカの災害対応の根幹を担う組織であり、今後も活躍が期待されています。

参照記事
国際防災協力について!国連など国際機関との防災協力

参考サイト▪︎FEMA